Create:2003.9.6Title ImageUpdate:2003.9.6
豊能町 2001年ときわ台・東ときわ台合同夏祭り仮設線

2001年8月4日、13時から17時 までのわずか4時間だけ営業した”幻の15インチ鉄道”があります。
大阪府豊能町の夏祭りに協賛して桜谷軽便鉄道が仮設線路を敷設し、車両を持ちこんで運転したもので、
前日に敷設、翌8月5日に撤去されました。その後は諸事情から仮設線での協賛運転は行われていません。
ときわ台駅方面を望む
東ときわ台方面を望む
軌道は町立グラウンド内に東西に約50メートル、西側に「ときわ台駅」、東側に「東ときわ台駅」が設置されました。所要 時間は1分です。
東ときわ台駅構内
グラウンド脇を走り抜ける
夏祭り当日は乗車待ちの列ができるほどで、61往復の列車に578名の乗客を乗せて走りました。(写真提供:宿野輪天堂様)
桜谷式軌框 桜谷式軌框(ききょう)
 
夏祭り仮設線を敷設するに当たり、簡単に持ち運びができて準備や撤収に時間がかからない線路を検討し、写真のように2.75メートルのレールを鉄製のフ ラットバー3本で永久固定した線路を製作しました。
これはドゴービルレール(鉱山や土木工事などで利用される組立済み線路で「軌框(ききょう)」と訳されている)の一種ですので、「桜谷式軌框」と称するこ とにしています。
 
夏祭り仮設線で使用した軌框は、南山線の「下部軌道」として使用していますが、2002年には大阪府下の夏祭りに一時搬出されています。

あ
桜谷式軌框の特徴
 

図−1のように、6キロレールを鉄製のフラットバーにレールクリップで押さえネジ止めしたものです。重量が比較的軽く(約35kg)、大人一人で持ち運び ができます。仮設線を敷設する際は、パワーゲート付きトラックで運搬しました。また、長めのネジを使用して、ネジの足をスパイクとして地面に食い込ませる ことで、軌道狂いを少なくしています。
 
図−2は、もっと軽便な用途(庭園内に敷設して土や肥料を運ぶ、等)を想定して”安く、軽く、簡単に手に入る”材料を使用した軽軌框案です。6キロレールの代わりに鉄製アングル(L字鋼)を使用して、アングルに直接穴明けしてネジ止めします。
この方式だとホームセンターで買える材料だけで作れますので「実用本位の15インチ鉄軌道を我が庭にも!」とお考えの諸兄にお薦め です。